Mason&Dixonで、興味深い話題を取り上げていきます。
今回のエントリーは「失われた古代の図書館」です。
wikipedia:Library of Alexandria

a policy of pulling the books off every ship that came into port. They kept the original texts and made copies to send back to their owners.This detail is informed by the fact that Alexandria, because of its man-made bidirectional port between the mainland and the Pharos island, welcomed trade from the East and West, and soon found itself the international hub for trade, as well as the leading producer of papyrus and, soon enough, books.
Other than collecting works from the past, the library was also home to a host of international scholars, well-patronized by the Ptolemaic dynasty with travel, lodging and stipends for their whole families. As a research institution, the library filled its stacks with new works in mathematics, astronomy, physics, natural sciences and other subjects. Its empirical standards applied in one of the first and certainly strongest homes for serious textual criticism.As the same text often existed in several different versions, comparative textual criticism was crucial for ensuring their veracity. Once ascertained, canonical copies would then be made for scholars, royalty and wealthy bibliophiles the world over, this commerce bringing income to the library.


こんな不思議な施設が、これだけ大昔にあったということで。
すでに、日本語の文献でもこの古代図書館をあつかったものは何冊か
あります。
人文系の本好きからしたら一度は「本屋」「図書館」に
思い入れがあるのではないでしょうか。
しかも、その「図書館」がそのコレクションを充実させるために
いろいろな方策を打っていたのならなおさら興味がわきます。
古代ギリシャや古代ローマに触れるトピックはピンチョンの作品の
至るところに登場します。
この図書館も、諸説の中の一つでは、かの有名なカエサルが戦争の遂行上、
やむを得ず、焼き払ったとか、そうではないとか。
そして、そのカエサルを虜にしたのがクレオパトラで。
彼女も、この先のMason&Dixonで登場するみたいです。
古代ギリシャの神話に出てくる神様の話題も数回登場します。
AgainstThe Dayとかでも、Philolausという古代ギリシャ哲学の文献に
出てくる人が登場します。(ピタゴラス学派とか。)

423Page Mason&Dixon

てこの法則 当時のイギリス人の誰もが知らない自然法則だったのを、昔のアレキサンドリア図書館から仕入れてきた知識をEmersonが、教えた。キリスト教徒がエジプトに侵入してきて、この図書館を破壊してしまう前に。

都合上、思いっきり、こわれた訳です。
Kindleのテキストをブログに転載するいい方法はないのだろうか?)
ジョナサン・スウィフト「桶物語」Tale of Tubを下敷きにした「パロディ」
らしい。
読んでいる時は、スウィフトの項目はスキップして読んだので、今ひとつ
この章立てはわかりづらかった。
やはり、翻訳はあったほうがいいのだろうかと思った。
どうもスウィフトも文学史の大物。ここだけ突き詰めようとしても
ものすごい手間になる。
どうやら、このスウィフトという人は、聖書の解釈や信仰生活のあり方を
巡る色々な立場の対立という現実を前にして、それを文学に仕立てあげた
人のようです。
プロテスタントの中でも、かなりとんがった人たちが建国したと
評価されるアメリカ建国の歴史を論じるには、うってつけの人物だという
ことなのでしょう。

どこにフォーカスを当てて、何を論じたいのか。
そういうことに注意して、書いていくことが、Blogでも大事だよなと
思います。
アレキサンドリア図書館についての最近の文献へのリンクなども
見たけど。参考文献の数は50冊くらい。
それくらいの蓄積があって、「論文」という形になる。
アメリカ独立戦争の政治的に重要な場面に居合わせる人たちについての
知識。(主に歴史)
ヨーロッパのキリスト教の歴史。
そして自然科学者の歴史。イギリスのグリーンWich天文台
詳しい図面まで載っているページまであります。
古代ギリシャ・ローマの知見。
Chain of Beingだったかな。

どうも走り読みという部分がありましたが。
たまさか、コンマが振ってあって、文構造がとりづらい、長い長い
1つの文章がわりに登場するようになっています。
どうしようもないので、「行きつ戻りつ」という読み方をしています。
「ここは挿入句だよな。」「この動詞の主語は、かなり前に戻るよな。」
「この不定詞をとっている動詞は、そうそうこれだ。」
とか。
「どんな言葉が省略されているのかな?」
とか。
これやりだすと、「構文分析」になるので、一つの章を読み終える時間が
増えてしまいます。
テキストも、スラスラとよめるものではない。その上に、押さえておきたい
背景知識は、どんどん積み上がる。
読めば読むほど、課題が増える。
そんな感じでしょうか。