まずしい住居でくらしていました。
もともと九畳間だった部屋を、どうやら大家がアドリブで、
二つに、わけちゃったみたいなんです。
うすいベニヤの板2枚でしきってありました。
そこを借りたんですね。
壁がうすいものですから、隣の生活音が全部聞こえるのですね。
(受話器をもったしぐさをする。)
「んでさ。こうやって話をしている声が、みんな壁をこえて、こっちにきこえてきちゃうんだよね。」
と話をしている声が、そのままこちらの部屋にまで、マル聞こえみたいな、
そんな感じなんです。
それで、テレビなんかをみていたのですけど。
いやはや、びっくり、となりのテレビのリモコンの操作で、私の部屋のテレビの
チャンネルをかえちゃったんです。
ドラマをみていたのに、いきなり料理番組にかわってしまって。
いまは、どうしてそうなったのかわかりますから、驚きませんけどね。
いきなり、チャンネルがかわっても、ああ、そうかと思って、またもとに
チャンネルを戻しますけど。
最初は、神様が、栄養不足を警告するために、チャンネルをかえたのかと
おもって、本当にびっくりしました。
きわめつけのことも、ありました。
となりの部屋をへだてる壁に、背中をつけて、テレビをみていたら、
ものすごく、あついのです。
ちくちく痛いのです。
背中から、すこしだけ血が出ていました。
びっくりしました。おおあわてで、隣の部屋にいってみたら、
なんと、隣室の学生が、大学で渡されたプリントを、画鋲で壁にはりつけようと
したんですね。
プリント、壁、私の背中と、3重に、突き刺しがあったんですね。
だんご三兄弟のようですね。

たしか、こんな感じでした。

年の瀬の漫才か・・・・。