他者の声 〜とある、コンビニの店長の言葉から〜


妙に、気になったお話。
これもひとつの出会いか・・・。

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小売では、売り場をきれいにすることが大事。
まあ、レジの仕事さえやっておけば、お客さんの
足を止めなくてすむということもあるねんけど。
ちょっと、仕事の手が空いたからというて、
ぼおっと、立つのはあきまへん。
仕事のほうは、どうでっしゃろ。覚えましたやろか。
まあ、マニュアルいうのは、ありますけどな。
たとえば、トイレの掃除は、2時間ごとにやるという
ことがきまってますやろ。
でも、お客さんの使い方によっては、
2時間がたつまえに、よごれてしまうこともおますのや。
それで、よごれたとしますやん。
お客さんは、汚れたトイレに入ることになる。
汚れたトイレを見たら、うちのお店の印象は悪くなりますわな。
2時間の間に、そうやって、悪い印象をもつお客さんは
何人になりますのやろって、数えますのや。
トイレだけやおまへん。
お客さんがたくさん入ってきて、
売り場がぐちゃぐちゃになりますわな。
そうしたら、やっぱり、その売り場を通り過ぎる
お客さんは、うちのお店に、いやな印象をもちますわな。
だから、トイレは、きれいになっとるやろか。
売り場はきれいになっとるやろか。
店の玄関先はきれいになっとるやろか。
ひとつのことにじっと集中するのとちごうて、
いろいろなことを、ずっとずっと心配したり、
考えたりしますのや。
まあ、あなたは、別の仕事がおありのようやから。
まあ、小売屋というのは、こういう商売ですわ。
こうやって、お客さんのことをずっとずっと考えるのも、
何かの勉強になりますやろ。

お客さんにさえ、頭下げとったら、
やれ会社の課長だの、部長だの、上司にややこしい
気をつこわんとよろしいのや。
お客さんにとにかく、気をつけたらよろしいのや。

仕事のほうは、もう覚えましたかいな。
もし、途中、仕事のことでわからんことがあるんやったら、
そのときは、先輩に聞くとよろしいですわ。
まあ、先輩いうても、まとも教えることができるか
どうか、わかりまへんけど。
めちゃめちゃなやつもおりますさかい。
仕事を教えるということは、私もいつも気をつかってますわ。

長い従業員が、入ったばかりの新人のことで、
仕事の覚え悪いいうて、ごねとったら、
私、その従業員に怒ることにしてますわ。
それは、お前の教え方がまずいんちゃうかって。